Azure はクラウドサービスです
クラウドサービスは機能の更新や廃止がオンプレミスに比べると多いです
今回は Azure におけるルールを改めて整理してみました
引用元を記載しているので、最新の情報は元のリンクを確認してください
ライフサイクルポリシー
製品が登場してから終了するまでのルールがあります
ライフサイクルに関するよくあるご質問 - Azure | Microsoft Learn を見てみると以下の記載があります
Azure 仮想マシンでサポートされている Microsoft ソフトウェア (サービスとしてのインフラストラクチャ) は、固定ポリシーの既存のメインストリーム サポート フェーズおよび延長サポート フェーズに従います。
その他のすべての Azure サービスは、モダン ライフサイクル ポリシーに従います。
整理するとこんな感じでしょうか
対象 | ライフサイクルポリシー |
---|---|
仮想マシン上のソフトウェア | 固定ポリシー |
その他の Azure サービス | モダン ライフサイクル ポリシー |
基本的にはモダン ライフ サイクルポリシーを気にすれば OK のようです
ではモダン ライフサイクル ポリシー深堀りしてみます
モダン ライフサイクル ポリシー
モダン ライフサイクル ポリシー - Microsoft Lifecycle | Microsoft Learn の内容を見てみます
モダン ライフサイクル ポリシーが適用される条件は以下の通りです
お客様は、製品またはサービスを対象に発行されたサービス要件とシステム要件に従って、最新の状態を保っている必要があります。
お客様が製品またはサービスを使うには、ライセンスが必要です。
Microsoft は、現時点で製品またはサービスのサポートを提供している必要があります。
つまり、想定された使い方をして、最新の状態を保っている必要があるということです
(順番が前後しますが)さらに読み進めると以下の記載があります
モダン ライフサイクル ポリシーが適用される製品では、Microsoft は、無料の製品やサービスまたはプレビュー リリースを除き、後継の製品またはサービスを提供せずにサポートを終了する場合、少なくとも 12 か月前に通知します。
モダン ライフサイクル ポリシーによって管理される一部の Azure サービス/製品では、Microsoft は該当するサポートが終了する 3 年前までに通知を提供する場合があります。 詳細については、こちらを参照してください。
無料で提供されているサービスや、プレビュー中のサービスは猶予なくサポート終了する可能性があるそうです
突然サービスが終了するかもしれないから プレビュー中のサービスを本番環境で使ってはいけない というのは この辺りが根拠の1つになりそうです(他にも SLA の観点とかもありますが)
後継のサービスが提供されない場合は、少なくとも 12 か月前に通知があるということですが、Azure サービス/製品では 3 年前までに通知がある場合もあるそうです
この3年前に通知があるサービスが何なのかは 3 年間の通知サブセット - Microsoft Lifecycle | Microsoft Learn を見てみます
数が多いので全部書ききれないですが、大半のサービスが 3 年の通知対象に含まれている印象です
ややこしくなったのでまとめます
- Azure のサービスはモダン ライフサイクル ポリシーに従う
- 無料のサービス、プレビュー中のサービスは適用されない
- 後継のサービスが提供されない場合は、Azure サービス/製品では 3 年前までに通知がある場合がある
- 3年間の通知に含まれない場合でも、少なくとも 12 か月前に通知がある
通知の確認
モダン ライフサイクルポリシーを適用するために最新の状態を保つ必要があります
その最新の状態を保つためには、更新情報をしっかりと把握しておく必要があります
変更通知については このような表記があります
変更通知
これらの製品とサービスは頻繁に変更される可能性があるため、その製品またはサービスの変更予定についてお客様に通知する必要があります。モダン ライフサイクル ポリシーの対象となっている製品とサービスでは、特に記載がない限り、お客様が製品またはサービスの通常運用の大幅な効率低下を回避するために措置を講じる必要がある場合、Microsoft のポリシーに従って 30 日以上前に通知されます。
今後の機能とリリースについては、以下のロードマップをご覧ください。
M365: https://www.microsoft.com/microsoft-365/roadmap
Azure: https://azure.microsoft.com/updates
Dynamics 365: https://roadmap.dynamics.com
つまり、利用者の運用に影響がない場合は大々的な通知を行わない
しかし、大幅な効率低下が予想される場合は 30 日以上前に通知があるということです
30 日を短いと捉える人はいるかもしれませんが、クラウドサービスはそういうものだという認識が必要です
前者の通知が通知が行われない例としては最近は Storage Account でありました
「Azure Files の [大きいファイルの共有を有効にする] が既定でオンになり、無効化できなった」件です
想像ですが、無料でパフォーマンスが向上する機能なので通知がなかったのかもしれません

通知方法までは書かれていません
経験上、いくつかの通知方法があります
- Azure updates | Microsoft Azure
- サービス正常性
- 管理者宛メール
- 各種製品ブログ
すべてを確認するのは大変なので、サービス正常性の通知を見るのが一番手っ取り早いかもしれません
また管理者宛メールの宛先をきちんと届くメールアドレスに設定しておくのも重要です
Azure Updates - Microsoft Community Hub のサイトを確認してください
それでも通知が見逃してしまうこともあるかもしれません
その場合は、2024 年のサポート終了 - Microsoft Lifecycle | Microsoft Learn のページを見ましょう
2024 年にサポートが終了する製品が一覧で見れます
また、Azure Portal > Azure Advisor > Workbooks > サービスの廃止 (プレビュー) からも廃止情報を確認できます
こちらはプレビュー中のため、これだけで確認するのは危険ですが、一つの手段として使うことができます


通知の確認方法が多岐にわたるので整理します
通知方法は以下の通り
- Azure updates | Microsoft Azure
- サービス正常性
- 管理者宛メール
- 各種製品ブログ
すべてを確認するのは大変なので、最低でもサービス正常性は有効にし、管理者宛メールの宛先を設定しておく
廃止情報を確認するためには Azure Advisor の [サービス廃止ブック] からも確認できる
Azure SDK のポリシー
製品だけでなく SDK の更新頻度も気になると思います
Azure SDK は Policies: Support | Azure SDKs に従います
詳しくは上記のサイトを見てください
まとめ
Azure のライフ サイクルポリシーについてざっくり
- Azure のサービスはモダン ライフサイクル ポリシーに従う
- 無料のサービス、プレビュー中のサービスは適用されない
- 後継のサービスが提供されない場合は、Azure サービス/製品では 3 年前までに通知がある場合がある
- 3年間の通知に含まれない場合でも、少なくとも 12 か月前に通知がある
通知方法についてざっくり
通知方法は以下の通り
- Azure updates | Microsoft Azure
- サービス正常性
- 管理者宛メール
- 各種製品ブログ
すべてを確認するのは大変なので、最低でもサービス正常性は有効にし、管理者宛メールの宛先を設定しておく
廃止情報を確認するためには Azure Advisor の [サービス廃止ブック] からも確認できる
終了ではない変更の場合は 30日以上前に通知される